4)住宅ローンについて

    ライフプランの中でマイホームを持ちたいという方もいると思います。マイホームの購入資金を全額準備できるという方もいるでしょうが、ほとんどの方は住宅ローンを組むという方が多いと思います。これから住宅ローンを組まれる方とかに、ちょっと参考まで見ていただきたいです。

では、住宅ローンは大きく分けて二つの種類があります。固定金利と変動金利、どちらを選ぶべきか? 参考にしてくださいね。

住宅購入を前に多くの人が直面するテーマですが、では、実際のローン利用者はどちらを選んでいるのでしょうか。昔は住宅ローンというと約八割の人が固定金利でした。では今はどうか?住宅金融支援機構が行っている「民間住宅ローン利用者の実態調査(20214月調査)」によると、変動金利を選んだ人は全体の68.1%。対して、全期間固定型は11.2%。残りの20.7%が固定期間選択型(固定2年、3年、5年など)となっています。

同調査によると、2009年以降(年13回実施)はいずれも変動金利がトップでしたが、2017年頃からさらにその数値を伸ばし、先の調査では70%に迫るほどです。一方、全期間固定型は 67年前の3分の1程度にまで下がっています。

変動金利が人気となる理由は、やはりその金利の低さでしょう。0.5%を下回る数値もいまやめずらしくありません。かつては借入額の倍と言われた総返済額も、この水準になると69%増といった程度です。契約時に迷うのも無理はありません。

しかし、一方で心配となるのが金利上昇リスクですね。変動金利は市場金利の動きに関係なく、借入開始から5年間は返済額が固定されます。しかし、その間金利が上昇すれば、毎月の返済額に占める元本の割合で調整されるため、金利のアップ分を免れているわけではないのです。

では、ちょっと詳しく見ていきましょうね。

変動型とは

変動型は借入れ時から半年ごとに金利が見直されます。特徴としては、固定金利に比べると金利が低く設定されており、返済額もそれに応じて抑えられることが挙げられます。

ただし、変動型は金利が仮に上昇すれば、その分、毎月の返済額も高くなり、反対に金利がさらに下降すれば返済額も安くなります。金利の上げ下げは予測が難しいものなので、現在の金利だけを見て将来的なシミュレーションをするのは危険です。ある程度上昇することも想定した上で総返済額をシミュレーションする必要があります。

また、先述した通り、変動型では、金利が半年ごとに見直されます。この金利の見直しは、短期プライムレートという指標を基準にして変動します。半年ごとに見直される際に、この短期プライムレートが上がっていれば金利も上昇し、下がっていれば金利も下降します。この短期プライムレート自体は何に左右されるかというと、国内情勢や景気です。なので、日ごろから経済の景気動向などを気に留めておくことも必要です。

では、変動型のメリットとは、固定期間選択型・全期間固定型に比べて金利が低いので、その分、返済額も安くなることです。変動型でさまざまな優遇の条件が合えば、固定期間選択型・全期間固定型と比べて約1%の金利の差が出ることもあります。そのため、金利上昇がなければ、変動型のほうが返済額の負担は安く済みます。また、金利が上昇してしまうと返済額は増えますが、逆をいえば金利が下降すれば返済額も減るということになります。固定型ではどんなに金利が下降しても返済額は変わらないので、仮に金利が下降すれば変動型のメリットはさらにあるといえます。

一方、変動型のデメリットは、金利が上昇してしまうと、その分返済額の負担も増えます。将来的に金利が上昇したときに、増えた分の返済額を毎月支払っていけるのかをよく検討しておくことが必要です。但し、仮に金利が上昇したとしても、変動型には5年ルール・1.25倍ルールというのがあります。これは「最初の返済から5年間は毎月の返済額が変わらない」というものと、「金利の見直しをして返済額が増えたとしても、前回の支払額の1.25倍を超えることはない」というものです。一見メリットがありそうですが、これは毎月の返済額が急激に上昇するのを防ぐための調整であり、支払い自体を免除されるわけではありません。最終的には金利上昇によって増えた分も支払わなくてはいけません。

それでは、どんな人が変動金利に向いているかというと、

〇仮に金利が上昇して、返済額が増えてしまったとしても、生活費や教育費を圧迫することなく、支払いに余裕がある人です。

〇返済期間が短い、もしくは繰り上げ返済で期間を短くすることを想定している人です。数年後に金利が上昇したとしても期間が短いので影響が少なくてすみます。逆をいえば、返済期間が長期にわたり借入額も多い場合は、変動型には向かないです。

〇前述したように国内情勢や景気などに左右される金利なので、それを常にチェックしている人は変動型に向いているといえます。状況に合わせて繰り上げ返済を行う、住宅ローンの借り換えを行うことで、リスクを下げることもできます。

    固定期間選択型とは

      固定期間選択型は、3年、5年、10年など期間を決めて、一定期間の金利を固定する方法です。固定期間が長ければ長いほど、金利は高くなります。この固定期間が終わると、再度金利のタイプを選ぶことができます。ですから、その時点での金利をもとに再び固定金利を選ぶことも、変動型に変更することも可能なのです。

      但し、固定期間が終了する際に、次はどのタイプにするかを選択しないと自動的に変動型になってしまうことに注意しましょう。固定期間が終了する前には銀行に希望を伝えておく必要があります。また、固定期間中は金利のタイプを変更できない、固定期間終了後に変動型を選ぶと固定型に戻せない場合がありますので、こちらも注意が必要です。また、固定期間選択型には、変動型のような1.25倍ルールなどが適用されないことも注意してください。

      では、固定期間選択型のメリットとは、固定期間は、返済額が一定なため、生活費などの管理がしやすくなります。例えば20年後には子育ても終わり、独立したら余裕ができるから20年固定にしておくなどの選択ができます。また、固定期間が終了すれば金利タイプを選択できます。そのため、そのときの金利の状況によって有利なタイプを選択することも可能です。

      一方、固定期間選択型のデメリットは、固定期間選択型には、変動型のような1.25倍ルールなどが適用されません。そのため、金利が大幅に上昇すると、固定期間終了後に返済額が極端に上昇してしまう恐れがあります。また、固定期間中は毎月の返済額は一定ですが、固定期間が終了してしまうと、その後の毎月の返済額が予測しにくくなり、家計の管理も難しくなります。

      それでは、どんな人が固定期間選択型に向いているかというと

      〇子どもの教育費がかかる間だけは金利を低く抑えたいなど、一定の間、固定金利による低金利を望む人。

      〇固定期間選択型では、金利の低い固定期間が終了した後に、金利が上昇する可能性もあります。そうした場合を想定して、あらかじめ準備を進めておくことが必要です。長期の展望を持って、いざという場合でも完済はできるとあらかじめ将来の計画を立てられる人。

      〇固定期間終了後に金利が上がっても、手持ちの資金に余裕があるから心配はないという人

    全期間固定型とは

      全期間固定型というのは、金利がずっと固定されていて、住宅ローンを支払っている間は

毎月の返済額が変わらない金利のタイプです。返済額がずっと変わらないため、月々の家計

の管理がしやすいのが特徴です。

全期間固定型の代表的な商品は、住宅金融支援機構の「フラット35」です。各金融機関で

取り扱っており、適用金利は金融機関によって異なります。

 では、全期間固定型のメリットとは、全期間固定型は、どんなに金利が上昇しても返済額は変わりません。そのため、金利の上昇を心配することなく支払うことができます。そのため、将来的な月々の返済額まで予測できるため、逆算して生活費や光熱費、子どもの教育費などのマネーライフプランが立てやすくなります。

 一方、全期間固定型のデメリットは、変動型に比べて、金利が高めに設定されています。また、金利が上昇したときに影響受けないのがメリットですが、逆を言えばどんなに下降しても、返済額も減りません。そのため、金利が下降した際には、変動型に比べて利息を多く支払うことにもなります。また、固定期間中は一定ですが、固定期間が終了してしまうと、基本的に変動金利となるため、その後の毎月の返済額が予測できず、家計の管理も難しくなります。

 それでは、どんな人が全期間固定型に向いているかというと

 〇金利の動きに振り回されたくない人

 〇まだ子どもが小さく、これから教育費がかかるという人。まだ子どもが小さいと学校に通わせたり、教育の方針によっては塾に通わせたり、大学に進学したりと自立するまで大きな資金が必要になります。住宅ローンの金利が安定していないと将来的にどのくらいお金がかかるか見えない部分もあります。その不安を少しでも減らすには全期間固定型の方が安心できます。

〇金利動向をチェックするのが苦手な人

〇計画的な返済を優先したい人

   さて、ちなみにスコティッシュファミリーの場合ですが、マイホームを25年前に建てました。もちろん住宅ローンを組みましたが、固定金利でした。やっぱり、毎月一定額が引かれる方を選んだという事です。家計の管理がその方がし易いというのが一番の理由だということですが、その頃は変動金利より固定金利を選択する人が多かったということでした。

 

   でも、最近ではやっぱり変動金利の方が金利は下がっているので良かったかな~と思っているみたい。