(4)資産運用
先ほども書いたように国を挙げて貯蓄から資産運用を勧めてきています。
本来は資産運用とか投資については、余裕がある人が自己責任で行ってくださいという世界の話でしたが、
前述した通りお金を増やすということもですが、
お金の価値を守るためにも物価の上昇に負けないぐらいの金利がつくところにお金を預けたり、
または、資産を運用していかないと価値が守れないわけです。
お金の価値を守ることを資産保全といいます。
この資産保全のために資産運用が必要で今更ですが
そんな時代に入ってきてると言っても過言ではありません。
では、ここからは資産形成の基本的な考え方、
金利・時間・分散三つの概念についてお伝えしていきます。
①金利のお話
まず金利についてです。
数パーセントの金利の違いが長期的にみると、大きな違いになります。
例えば、将来に向けて老後資金として毎月5万円貯めている人がいるとします。
その毎月5万円を銀行預金で貯めた人と積立ニーサで貯めた人つまり貯蓄ではなく運用で貯めた人との違いについて、
この金利の違いは所詮3%ほどしか変わらないのですが、
この数パーセントの違いでも味方にできている人と、そうでない人は倍の資産を築くことができます。
このように将来にむけてお金を貯める上で数パーセントの金利を味方にできるかそうでないかで大きな差がでてきます。
これは今から貯蓄していくお金の話だけではなく、
これまですでに貯まっているお金を今後どこに預けますか?
預け先一つとっても何パーセント金利が付くところに預けるかで大きな差が開いてきます。
特にこのように物価上昇が続いている局面においては、
何もしてない人、行動を起こさない人は、
例えば日銀の物価上昇が2%だとしたら、
これが0ではなくてマイナス2%ということになります。
②各国の金利のお話
ところで、先ほどから金利の話をしていますが、
必ずしも資産を運用しなければならないという訳ではありません。
先ほど記述した通り日本だと預けとくだけで金利つくってイメージはないです。
では、諸外国はどのくらいの金利が付いているのでしょうか?
実は、日本は世界的に見て金利が一番低い国です。
世界に目を向けてみると、
イギリスやアメリカやオーストラリアいわゆるドル建て通貨の国ですが、
昔ほどではないにしても今でもいくらかまともな金利がつきます。
このような海外の有利な金利を使ってお金を貯めたり、預けたりする商品があります。
外貨建て・・・という言葉聞いたことあると思いますが、
外貨建て預金とか外貨建て積立だとか、
外貨建て保険とかこの外貨建ての名前が付くのは、
海外の金利を使っているので、
日本で預けるよりはいくらかマシな金利つきますよという商品です。
このように物価の上昇を上回るようなところに
お金を預けるとか運用するというような感覚や
習慣というのを身につけるようにするのが大切です。
そのためには、このパーセントという数字に強くなる必要があります。
先ほどから%(パーセント)という記述が多いですが、
金融とかお金の話は%(パーセント)が基本です。
金利もナンパー、物価上昇もナンパーと言われます。
他にも、買い物にスーパーに行っても10%・50%引きとかよく目にしますよ、
頭の中でいくらになるだろうと計算します。
これから、
貯蓄とか資産の運用とかで1%・2%の違いがどれくらいなのかについて説明します。
次の法則で金利感覚を身につけてくださいね。
③72の法則
72の法則とは元本が2倍になる期間を簡単に計算することができます。
例えば、金利が2%のときに金融商品を利用してお金を2倍にするには、
72 ÷ 2 = 36年 ということで36年かかることがわかります。
現在の定期預金の金利が0.01%程度なので、
72 ÷ 0.01 = 7200年 約7200年かかることになります。
このことからいかに預金でお金を増やせないことがわかると思います。
逆にこの法則では運用期間が決まっている場合、
お金を2倍にするために必要な金利も分かります。
例えば、100万円を10年で2倍にしたいと考える場合は
72 ÷ 10年 = 7.2% 7.2%の運用ができればよいことになります。
④資産の分散
資産を分散する金融のことわざに
「一つのカゴに全ての卵を盛るな」というのがあります。
これは欧米では学校で習うことなので、
子供でも分かるように卵でたとえられています。
一つのカゴに全部の卵を入れていると、
落としてしまったら全部割れてしまうので、
複数のカゴに分けておきましょうということです。
分かりやすいですよね。
家計に置き換えると、
お金の預け先が銀行に偏ってませんか?ということです。
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